2011年7月13日水曜日

【連載企画第101回】ジュエリーを本気で考える vol.21


さてこの“ウソ”が影響を及ぼしたのはその価格だけに止まりません。

それが20世紀最大級のものだけに
多くの人々の思考を洗脳したのでした。

それは、
「婚約指輪=ダイヤモンド」という意識であります。

これは前述しましたように、このキャンペーンによって
日本人のダイヤモンド指輪を婚約時に買う人がなんと70%までに増えた、
ということでもすぐに理解できます。

くどいようですが、
それまでは指輪をする習慣がないところからの70%です。

戦後はキリスト教徒ではなくても徐々に
チャペルやホテルにて行うキリスト教式が増加しましたから、
その時代の流行を考えると一概には言えませんが、
いずれにしても時勢に乗ったこの一大キャンペーンは大成功を収めたのでした。

こうした経緯を見ることで婚約指輪が
必ずしもダイヤモンドではなくても良いことがお解りいただけたかと思います。

ダイヤモンドが婚約指輪にふさわしいフレーズとして
「ダイヤモンドは永遠の輝き」、「ダイヤモンドは宝石の王様」
といったものがあります。

また、
世界一硬い固体であることからも“不滅の愛”を連想させるものでもあり、
単純に無色透明のまばゆい輝きからも、
たしかにこれほどふさわしい物はないかも知れません。

実際に、
日本だけでなく欧米でもダイヤモンドが一番人気であることは否めません。

ただし、
主流ではあってもそれが「そうではなくてはならない」理由ではありませんし、
「そうゆうもの」というわけでもありません。

「婚約指輪は給料3か月分(のダイヤモンド指輪)」という
一大キャンペーンに便乗したジュエリー屋の単なる“セールストーク”も
入り混じっていることも再認識して良いかと思うのです。

上記のことからもたしかにダイヤモンドを
婚約指輪の際に選ぶのは素敵なことだと思うのですが、
“こだわり”や“人とは違った”モノをお考えの方には、
オーダーメイドのジュエリーの上にあえてダイヤモンド以外の色石を
仕様とされることもまた一考かと考えるのです。

ここで良い例をご紹介したいと思います。

2010年10月、
歴史あるジュエリー大国の英国ウィリアム王子が
贈った婚約指輪はダイヤモンドではなく、
サファイアの婚約指輪でありました。


英国王室と言えばジュエリーを語る上で欠かせない存在でありますが
その王子の婚約指輪がサファイアであったことは、
そのセンスを感じざるにはいられません。

なお、
この婚約指輪が亡き母親ダイアナ妃より
受け継いだ指輪だったことを考えると
“ジュエリー”というものの存在価値に改めて触れるようでもあるのです。



2011年7月11日月曜日

【連載企画第100回】ジュエリーを本気で考える vol.20


たまに化粧品などのネーミングに「ダイヤモンドの輝き」だとか、
「ダイヤモンド○○○」といった文言を見た事はありませんか。

それと同じように前述しましたフォルスネームは、
単純に聞こえをよくしたものであったはずですが、
中にはひどいものも存在します。

〇〇〇ダイヤモンドや、〇〇〇ルビーなど、
よく聞く宝石の名前の前後に余計なものがついていたら、
注意してください。

お店に単刀直入に聞いてみるか、
筆者にご連絡をいただいても構いませんし、
次のジュエリー協会に相談しても良いでしょう。

 【社団法人 日本ジュエリー協会 お客様相談室】
  TEL : 03-6423-7415(相談専用:月、火、水、金曜日の 13:00~17:00)
  FAX : 03-3839-6599
  E-mail : info@jja.ne.jp

2011年6月、
同協会では「ジュエリーのネット販売や訪問買取りなどに
関するトラブルが増加」と発表しています。
下記に実際に相談があったその一部を抜粋いたしましょう。

「K18 でオーダージュエリーを作ってもらったが、K10 位の色の薄さだった。K18 ではないと思います。」
「シルバー925 と説明されている製品を購入したら、真鍮でした。表示義務はどうなっているのでしょうか?」 
「ブルームーンストーンと呼ばれて売られている宝石を購入したが、本当の宝石名はラブラドライトかペリステライトではないですか?」
「ルビーが加熱処理してあるなんて今まで知りませんでした。加熱してあるルビーなら要りません。今まで購入したルビーを全て返品したいと思います。」
「ネット販売で、Pt(刻印あり)・ダイヤモンドネックレスと表示してあった商品を購入し、質屋で見てもらったらプラチナでもダイヤでもないと言われました。騙されたが、返品不可と言われました。」
「Pt100 というネット上の説明があったが、これはプラチナ 10%のジュエリーを Pt100%と消費者に誤認させる表示だと思います。」

このように、
非対面でのマーケットは確実に拡がり、
それと共に問題も増加の傾向にあるようです。

高価なものですから、信用のおけるお店選びを慎重に、
またジュエリー協会などもどんどん利用してみるのも良いかと思います。

こうした悲しいトラブルがあることも否めないのがこのジュエリー業界。
それが売り手による意図的な手口なのか、単なる宣伝文句なのか。
いずれにせよ、
「婚約指輪は給料3ヶ月分」というのは20世紀でも最大の“ウソ”だと私は叫ぶのです。

2011年7月5日火曜日

【連載企画第99回】ジュエリーを本気で考える vol.19


ジュエリーというのは一見、怪しい世界に思われがちです。

それは、
一部の悪徳業者がいることからと考えられます。

素材が天然の産物であるがために相場が解りづらいこと、
また第二部でもお話しましたようにこの高級素材を扱うのに
売り手が必要不可欠な資格等を条件にしないことから、
お客様を欺けやすい商材となっているのです。

私の周りでも、
最近180万円ものジュエリーを購入した方がいて、
後から偽物だったことが発覚したというケースもあります。
しかも、対面取引でした。

今日、日本のジュエリー産業は低迷の一途を辿っていますが、
その中で非対面取引であるネットショップの市場は年々増加しています。

対面取引でも上記のようなケースがあることを考えると、
ネットショップでの購入、その他通信販売など非対面で購入される場合は、
特にその表示に注意しなければなりません。

売り手が“騙す”つもりではなくとも、
その商品を“よく見せる”ために宣伝文句として
使う紛らわしいフレーズが時としてあるのです。

ここでは「フォルスネーム」、
つまり偽の名前をつけられて市場に出回っている
紛らわしい宝石名をご紹介します。


【 フォルスネーム → 正しい宝石名称 】

>アフリカ・ダイヤモンド → 無色トパーズ
>アラスカ・ダイヤモンド → 無色水晶
>アーカンサス・ダイヤモンド → 無色水晶
>ハーキマー・ダイヤモンド → 無色水晶(USA,NY州,ハーキマー産)
>セイロン・ダイヤモンド → 無色ジルコン
>マタラ・ダイヤモンド → 無色ジルコン
>フランス・ダイヤモンド → 無色ガラス
>黒ダイヤ → ヘマタイト
>スピネル・ルビー → レッド・スピネル
>バラス・ルビー → レッド・スピネル
>ブラジル・ルビー → レッド・トパーズ
>ガーネット・ルビー → ガーネット
>ケープ・ルビー → ガーネット(南アフリカ産)
>オーストラリア・ルビー → ガーネット(オーストラリア産)
>アメリカン・ルビー → パイロープ・ガーネット
>アリゾナ・ルビー → パイロープ・ガーネット
>コロラド・ルビー → パイロープ・ガーネット
>シベリア・ルビー → トルマリン(ロシア産)
>ボヘミア・ルビー → 紅石英
>ロック・ルビー → 紅水晶
>シトリントパーズ → シトリン
>ウラル・サファイア → ブルー・トルマリン
>ブラジル・サファイア → ブルー・トパーズ
>ウォーター・サファイア → アイオライト
>リンクス・サファイア → アイオライト
>アフリカ翡翠 → グロッシュラー・ガーネット
>オーストラリア翡翠 → クリソプレーズ
>インド翡翠 → アヴェンチュリン・クォーツ
>台湾翡翠 → ネフライト(軟玉)
>コロラド・翡翠 → アマゾナイト
>ブラジル・エメラルド → グリーン・トルマリン
>イブニング・エメラルド → ペリドット
>ウラル・エメラルド → ガーネット
>コンゴ・エメラルド → ダイオプテース(コンゴ産)
>インディアン・トパーズ → イエロー・サファイア
>オリエンタル・トパーズ → イエロー・サファイア
>オリエンタル・エメラルド → グリーン・サファイア
>オリエンタル・オパール → ムーンストーン
>ブラック・アンバー → ジェット
>ヴィエンナ・ターコイズ → 模造ターコイズ
>バリス・パール → 模造パール

フランスダイヤモンドなんて、ただのガラスです。
天然石でもなんでもありません。

また最近のネットショップでは、こういったものを見かけます。

>ダイヤモンドCZ → CZ(キュービックジルコニア)
>CZダイヤ → CZ(キュービックジルコニア)
>モアサナイト・ダイヤモンド → モアサナイト(合成石)

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